友人や関係者に「宿の名前は、ゲストハウスひつじ庵です」と言うとまず「あぁ、未年(ひつじどし)生まれですね」と言われます。
違います、辰年(たつどし)生まれです。
「ひつじ」を屋号に入れたのは、 オーナーである私が、ただ単に羊(ひつじ)という動物が好きだからというのが一番の理由です。
三年前にゲストハウス開業のために京都に引っ越してきたときから、宿の名前に「ひつじ」を入れることは決めてました。理由は好きという以外に幾つかあります。
2003年に会社を辞め、ワーキングホリデーでオーストラリアに行ったのが、今の自分を形成するうえで大きな転機でした。
そしてオーストラリアは牧羊で有名な国、三か月のシドニー滞在の後、旅をする中で、二週間ですが牧羊している田舎の家庭に行き、ひつじの世話もしたことがあります。
そして、その渡豪がきっかけでバックパッカースタイルの旅行にハマリ、その後、5回に分けてですが外国を合計36か国 旅することになりました。
日本の社会から離れ、世界の国々を一人で選択し一人で決断し一人で行動し旅する自分、また逆にゲストハウスで出会う同じ匂いのする旅人と集まることで安心する自分、そんな自分を勝手にひつじに重ねていました。
個人的なイメージかもしれませんが、ひつじって一人で行動し草を食べているイメージとか迷える子羊というイメージもあれば、群がってみんな同じ行動をする動物だというイメージもあります。
英語の「sheep」を調べてみると「臆病者・気の弱い人」という意味があるようで、それも自分にぴったりかなと思います。
旅の生活から戻り、しばらくは日本で働きましたが、海外で泊まったゲストハウスのような空間を自分で作りたいと思い、三年前日本で一番好きな町 京都に来ました。
「ひつじ」に関してもう一点、子供の頃、眠れないときに「ひつじが一匹…ひつじが二匹…」と数えると教わりましたよね?
それは元々は、英語圏の国からきた風習(?)のようです。
英語では「one sheep...two sheep...」と数えるわけですが、これは「sheep」と呼吸のリズムをとることと音が似ている「sleep(眠れ)」という単語で自己暗示をかけているわけです。
旅の後に、この宿でぐっすり眠って欲しい、ゲストハウスの屋号にちょうどいいなと。
PS. ちなみにゲストハウスひつじ庵で使われている布団と枕は羊毛です^^ひつじに包まれてぐっすりお休みください。