2014年12月8日(月)研修旅行2日目 大阪→奈良
朝起きて、フロントに行き、朝食を申し込む(300円)。パン・ヨーグルト・ジャム・オレンジジュース、素敵です。
フロントのスタッフは昨日に会った二人とも違う人。おしゃれなラウンジで朝食をとっている間、チェックインに来る人、荷物を預けていく人、質問する人などを処理しながら、朝食の支度もこなして忙しそうだが、的確に仕事をこなしていて感心。
ちょっと落ち着いた後、中崎町の情報を知りたかったので質問すると、最近の資料はないけど…と言いつつ、わざわざ奥からフリー冊子をだしてきてくれた。
通天閣に行くことを伝えると「八重勝」という串カツ屋が有名とのこと。
昨日の二人と含めスタッフさんとは三人と接したが、礼儀正しすぎず、フランク過ぎずのバランスが心地いいし、情報も的確で親切。
荷物を預けて「Hostel64 osaka」発。
この時点で、今日の夜は奈良に宿泊することに決める。階段を降り、外を出たところで奈良の「遊山ゲストハウス」へ電話して予約。
「西長堀駅」で地下鉄の一日券を購入。「動物園前」へ。
通天閣は、おそらく初めて。20代半ばくらいにうっすら来た記憶もないことはないが、多分 テレビや写真でなんども観て記憶がすり替わってる。
串カツ屋さんだらけ、ビリケンさんの像が沢山ある。
看板やデコレーションがこれでもかと自己主張、それぞれのお店が積極的に町をもりあげているよう。京都が最近慎重になってきている町づくりとは正反対のベクトルだが、こういう町もあってもいいと思う。
通天閣を色々な角度で写真を撮る。地下に降りて通天閣に上る入口に一応行ってみるが、あまり塔に登ることには興味なく退散。
そうこうしているうちに11:30を過ぎていたので慌てて串カツ屋の「八重勝」へ。
すでに店内は満席。外には6人ほどが並んでた。自分が待っている間、さらに後ろに15人ほど増えた。やはり人気店。15分ほど待って席に案内される。
コの字型のカウンター、お客さんは観光客というより大阪の人の雰囲気を持った人が多い印象。大阪の串カツ屋は初めて。とりあえず串カツ(3本)、レンコン、イカなどを6種類ほどとウーロン茶を注文。隣のおっちゃんが土手焼きを食べてて美味そうだったので土手焼きを追加注文。
会計は1500円くらいだったかな。
店を出る。外にはさらに行列が増えていた。
町を歩いていると、平日の昼間なのに、50~60歳くらいのおじさんがあたりをうろうろ。その姿を観て、そうだ西成に行ってみようと思い立つ。かつてはいわゆるドヤ街と呼ばれていた日雇い労働者の町。それが最近は安宿が増えてきて外国人バックパッカーに人気の場所になりつつあると。その現状を少しでも確認するために観ておきたいと思った。
全く前情報なく、とりあえず西成区役所をグーグルマップで調べたら地下鉄の「天下茶屋駅」すぐのところにある。とりあえずそこに行ってみようと。地下鉄で「動物園前駅」で乗り「天下茶屋駅」で降りる。
西成区役所に向かうが何か様子が違う。普通に子供連れのお母さんとかが歩いてる、いたって普通、思っていた情景ではない。
区役所の前の駐車場の料金所にいたおじさんに「いわゆるドヤ街って呼ばれているあいりん地区ってどこですか?」と尋ねると、そのおじさんは あたかも初めて地球人をみたラディッツのように私の姿を下から上へとみて、「あんた、そこに行くんか?」とどうみても「戦闘力たったの5」の私の姿に半分驚いた半分呆れた顔をされた。聞くと、ここではなくて先ほどいた地下鉄「動物園前駅」あたりらしい。
一瞬まったくの無駄骨だったと思ったが、そこからおじさんの昔話を色々聞くことができた。「ワシの若いころ(学生のころ、40年前)は、そこに行って定食とか食べてたんじゃ、貧乏だったからなぁ、むちゃくちゃ安くご飯が食べれるんだわぁ」とか「ええ人いっぱいいてなぁ」とか。
10分ほど話していたかな、その会話中「絶対に夜に行ってはいかんぞ」と三回出てきた。「この時間はみんな働きに出ていてるけど、夜になるとみんな帰ってくるからなぁ、よっぱらいとかいて危ないぞ」とのこと。「いやいや、今から行くのでいいですよ」と話していたのに、「いい話聞けました、ありがとうございました」と言って去ろうそした別れ際「絶対夜行くなよ!」と再び。それだけ念を押されると、夜はバイオハザードやワールドウォーZの世界なのかと想像してしまう。
「岸里駅」で乗り「動物園前駅」で降りる。
大通りから一本中に入ると確かに空気感が違う。怖いということではないのだが、「何かここに来てはいけない」気配をビンビン感じる。一応外国人向けの安宿がどれだけあるかという調査も兼ねてるがハタからみたら物見遊山である。
ただでさえ早歩きな私だが、そそくさと幾つかの区画を遠回りしながらこのエリアを抜けた。
事前に全然調べてないのもあって、結局動物園前駅近くの大通り沿いに外国人向けとなっているであろう宿をいくつか見つけた程度の成果。
歩いて行けそうな所に、見たことある形状のビルが見えた、おそらく「あべのハルカス」。ついでだからと寄って行こうと。向かった。
内部はよくある商業施設。特に目新しくもない。本屋に立ち寄り、新書を購入。
地下に降りて地下鉄に乗ろうと案内に沿って歩くがむちゃくちゃ歩かされた気が…おそらく「天王寺駅」(記憶が曖昧)からの乗り「谷町四丁目駅」で降りる。少し歩くと大阪城が見えてきた。
午前中は青空が出て天気が良かったのに曇ってきている。あべのハルカスで時間をとるんじゃなかった。
大阪城は学生の時に周りを歩いたことがあったが、登らなかった。ウチにくるゲストさんでも大阪城は行く価値があるかとか聞かれたことがあったが、登ったことが無いので適当にしか答えられなかった。
入場チケットを払い中へ入ろうとすると、近くの女性が地下鉄の一日券で割引が利くということを質問していた。せっかく領収書まで書いてもらったが、100円割り引いてもう一回領収書をもらう。
城の内部は近代的なもの、博物館になっていた。大きなモニタで大阪夏の陣の合戦絵巻?をつかった解説が非常に興味深かった。あのあたりの歴史に疎いので。
外に出て北側からぐるっと回って地下鉄「天満橋駅」へ。
今度は中崎町へ向かう。
途中、ある駅で泊まった際に、自分の座ったすぐそばの扉で赤ちゃんをのせたベビーカーの前輪が電車とホームの間に挟まって動けなくなってるお母さんが!すぐに社外に出てヘルプ。駅員さんも駆けつけ前輪を取ろうとするがはずれない。10人ほどの人が集まった状態で車体を押そうということになり「せーのっ」で車体を少しだけ斜めに、ガコンっと前輪がはずれた。
ほんの3分程の出来事。母親は振り向いてお礼を言っていた。なんかテレビで見たことあるこんなニュース、といいことした余韻に浸りながら「中崎町駅」を降りる。
中崎町は戦争の惨禍から免れ、古い町が残っている地域。数年前から空き家にカフェや雑貨屋がはいり徐々に若者に人気の町になって行っているところだ。以前から気になっていてようやく来れた。
あたりは暗くなっていたが、暗い夜道にポンポンと数件オレンジ色の明かりに照らされたおしゃれなお店に出会う。先ほどのあべのハルカスの計画された商業ビルをみた後だから余計に、こういう住民が住んでいる昭和の匂いの残る町に自然発生的に広がった手作り感あるかわいいお店達が、とっても魅力的に映る。
カフェの夜メニューにも惹かれたが、串カツでおなかが膨れていることもあり、夕食はこのあとの道頓堀で食べることにする。
京都に住んで4年、大阪には何かの用事でなんども来ているが、いつも月並みに道頓堀に来ていた。あんまり他を知らないからという理由で。今回は本当は来るつもりはなかったのだが、そういえばグリコの看板が最近リニューアルしたはずだよなぁと。とりあえず田舎もん根性で見ておかないとということで道頓堀へ。
到着するとそのグリコの看板のLEDが消えている。
時計を見るとちょうど18:00の5分まえ。これは何かが始まることだろうと待っている。するとドイツ人カップルの女性に日本語で、なんで消えているのか質問される。多分18:00になるとLEDが点灯するはずと答えると女性が男性にドイツ語で翻訳、男性が「あ、そう」というのが笑える。ドイツ語で「Ach so」も日本語の「あ、そう」とほぼ同じ相槌の言葉。
オンタイムにきらきらとグリコのランナーの後ろの景色が動く。5分ほど観ていて退散。
夕食はいろいろ悩んだが結局いつもの通りラーメン。金龍はあまりにもワンパターンなのでその隣の「四天王(だったかな?)」に入る。
店員の女性が(最初気が付かなかったが)中国人。外で食券の自販機の前で悩んでいる中国人観光客に積極的に声をかけたり、テキパキと的確な動きをしている。もちろん日本語もぺらぺら。こういう中国人のたくましさは感心する。
地下鉄に乗り「Hostel64 osaka」に戻る。
荷物をピックアップ。昨日チェックインの時にいた女性スタッフ。薦められたカレーのお店に行ったことや今日の出来事の報告。スタッフの応対が心地よい。
ここから奈良に向かう為地下鉄「西長堀駅」へ。地下鉄の一日券を最大限使うためのできるだけ奈良寄りまでいく経路を選択。今日、アプリの「駅すぱあと」が大活躍。
調べると
19:18西長堀発→19:22なんば着
→19:26なんば発→19:33天王寺着
→19:39天王寺発→20:14奈良。
信頼しきって、順調に乗り換え天王寺駅でJRに乗ったのだが…。アプリ「駅すぱあと」には、クリックすると途中の駅も表示されるが、気が付いたらいつの間にか別の路線の駅(名前忘れた…)。なぜ??気が付いた次の駅で降り、「駅すぱあと」で調べなおす。40分ほどのロスとなる。本日泊まる奈良の「遊山ゲストハウス」さんへ、本来の到着予定時刻より遅れる旨を電話。
20:45奈良駅に到着。せんとくんの等身大(?)人形がお出迎えで奈良に来たことを実感する。
駅にあるパン屋で夜食と翌朝の為のパンを買う。
徒歩数分で「遊山ゲストハウス」さんに到着。
やさしそうな男性のオーナーさんに出迎えられる。受付表に名前等を記入。料金精算のときに自分がゲストハウスオーナーということを告げる。すぐにゲストハウスの話題やら話が弾む。
宿内を案内、今日は満室のようだ。閑散期なのに凄い。僕も含め数人当日予約で埋まったらしい。トイレとシャワールームが二つずつあって有り難い。今年になって個室を一つつぶして大きくしたという共有ルームが快適そう。
すでに欧米系のゲスト数人がテーブルでPC、日本人ゲストさんがソファでくつろいでいる。ファンヒーターが点いており暖かい。予約したベッドはMIXドミトリ。シーツ類をセット。キッチンにいた一人宿直のスタッフの男の子と会話。
共有ルームに行き、買ったパンを食べて一息。ノートパソコンでメール処理。おそらく別々に来たと思われる男性ゲストさんと女性ゲストさんはトークに花が咲いて目の前の私には目もくれず。この辺の「すでにゲスト同士で輪ができている状態」の入り辛さというのはこうやってゲストの身になってよくわかる。
オーナーさんに話しかけると、再びゲストハウストークに盛り上がる。非常に気さくに色々話してくれるし、思わず話してはまずいような内部情報までペラペラとこちらも口が滑ってしまう。
クローズの時間になったようで一旦お店の締めの作業に。しばらく待つと「外に飲みに行きませんか」というお誘いを受ける。泊まった宿のオーナーさんに誘われて外の店に行くパターンは初めてだったが、もちろん快諾。
宿から歩いて3分ほどの居酒屋へ。
生中一杯と数品のおつまみを注文。流石人気ゲストハウスのオーナーさん、会話が面白い。私はたった一人で運営をしているので溜まった日頃の不満、不安や疑問点など、普段は誰かに相談する機会がほとんど無い。
色々話を聞いてもらい、情報共有もさせていただき大変勉強になった。
宿に帰り速攻就寝。
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【奈良で泊った格安ゲストハウス(宿)】
現在、私が宿泊したJR奈良駅の近くのこの「ゲストハウス遊山」はグループ客などの宿になったので、気になる方は近鉄奈良駅近くの「ゲストハウス遊山 別館」の方をご利用ください。