2015年1月13日から「ゲストハウスひつじ庵」を休館して二泊三日で研修旅行と称して金沢に行ってきました。
二か月後に新幹線が開通するという金沢。金沢城公園・兼六園や古い街並みが残り外国人に人気の町。ここ数年でゲストハウスが増え、盛り上がってきている町を肌で感じたくて訪れました。
2015年1月13日 研修旅行(1日目)京都→金沢
10am頃、金沢のゲストハウス「Pongy(ポンギー)」さんと、「ゲストハウス白」さんの空室状況をチェック。初日をポンギーさん、二日目を白さんに決め、電話して予約。
掃除を8割がた終えて、宿を出発。
地下鉄「烏丸御池駅」に乗り京都駅へ。
今日と明日に泊まるゲストハウスへの手土産に鼓月の千寿せんべいを購入。改札まで来ても、4時間24分(4,000円)かかる在来線で行くか、2時間12分かかる特急のサンダーバード(6,280円)で行くかギリギリまで迷っていた。改札に来た時点で敦賀行きの発車があと1分しかなかったので、特急で行くことにした。
みどりの窓口でチケットを購入するときに、受付の人に「指定席ですね?」みたいに聞かれたが「いやいや自由席です」と言いチケットを購入、なぜ当然のように指定席と判断されるんだと思ったら券売機で買えるんだよね…。あまり特急列車に乗らない貧乏旅行ばかりなので慣れてない自分がちょっと恥ずかしくなった。
0番ホームに行くとすでに搭乗口前で10人くらいずつ並んでいた。
サンダーバードに乗り込む。15:10 京都駅発。
ここからノンストップで金沢に行けるのがなんだか不思議。
金沢には14年ほど前に一度行っている。たしか金沢城公園に大河ドラマ「利家とまつ」ののぼりなどが立っていた記憶と、ぼんやり忍者寺に行った記憶があるのみ。元々は宇奈月温泉が目的の旅行だったが、帰りが遅くなり名古屋(当時住んでいた)に帰れなくなったので急遽金沢に泊まることになり「ついでに」観光したというもので、ほとんど記憶がなく、今回は新鮮な気持ちでの旅行となる。
車窓はすぐに雪の残った景色に変わり、旅情モードを掻き立てられる。
先日買って、中ほどまで読んだままだった小説「アルケミスト」を読む。
17:22 金沢駅着。
あたりはすでに暗い。あいもかわらず、僕の旅行は、ほぼ事前情報を調べていない。観光プラン、おすすめのお店はゲストハウスのスタッフに聞くのが一番だし、電車や営業時間等はスマホで簡単に調べられる、全く不安感はない。
元々事前にガッチリと計画を立てられる性格ではないのと、一人旅なのでいくらでもその場の気分や状況で行先を決められる、そんな旅が好きだし、そういう緩い気ままな旅の方が性に合っている。。
東口を出ると、トラスの大空間が広がる。少し進むと木製の印象的なゲートがある。このゲートは何かで見たことがあった、金沢駅のものだったのね。駅は二か月後の新幹線開通を見越して改装工事も大詰めといった感じ。
ここでスマホを取り出し、本日の宿「Pongy(ポンギー)」のHPのアクセスを調べる。写真入りで道順を示していてとても分かりやすい。グーグルで検索してももちろんヒット。
道中は良さげなお店が並ぶ。ポンギーさんは大通りから左手に入ったすぐ。水路にかかる小さな橋の先に玄関がある少し変わった形の一軒家。
今回の金沢旅行は、金沢に来るためというよりもこのポンギーさんに泊まるために来たようなものだ。いくつかのゲストハウスで良い評判を聞いていたからだ。
年季の入った「慈」と書かれた暖簾をくぐる。
すぐに女性のスタッフに出迎えられる。
受付表に記入中、「どうやってこちらを知ったのですか?」という質問があったので、ここで京都のゲストハウスひつじ庵のオーナーですと伝える。以前相互リンクをやりとりしていたので、名前は知っていただいていたようだ。
受付表を書き終わったころ、もう一人の女性スタッフさんと、オーナーがやってきた。すぐにお互い自己紹介。受付の女性はマルさん、もう一人の女性はユウさん、オーナーはマサキさん。
マサキさんはミャンマーでお坊さんをされた経験がある方ということだけは知っていた、ここ数年は女性スタッフ二人に任せていると聞いていたので会えないかもと思っていたが、チェックイン早々ご対面できるとは。
建物が築100年ほどのもの、内部にあるものが手作りや貰い物でなりたっていることなど、炬燵のある共有ルームでしばらく会話。
3人のゲストさんがこれから一緒に夕食に行くところだった。二人の日本人とここで仲良くなったというアメリカ人ゲストさん。マルさんが自己紹介を促す。これから一平という寿司屋さんに行くそうだ。
まだ館内の説明がまだなので、マルさんに案内してもらう。
細長くて変わった構造、奥にも共有スペースがある。その奥にトイレとシャワー室。今日は1階のMIXドミトリが満室となったということで今朝になって二階の女性ドミトリーをMIXドミに変更したらしい。ちょうどそこに予約を入れたということ。実は前日に空室状況はチェックしていて空きがあったので安心していたが、もし一人でも女性ドミトリに予約があったら今日は泊まれなかったところだったわけだ。
二階に案内される。二段ベッドが二つ、既成のベッドでなく手作りのベッド。シーツ類をスタッフさんと一緒になってセッティングという初めてのパターン。
敷布団が二重になっていて上部が低反発のものになっている(寝心地抜群でした)、布団カバーはサイドで四つほどちょうちょ結びをするタイプ。枕の上側に80センチほどの隙間があり荷物置き場に使える、その空間は非常に有り難い。とかく煩雑になりがちなドミトリーだがこの場所があることですっきりする。大きなスーツケースを持ってくるゲストさんでも大丈夫な広さと高さだ。
炬燵のある共有ルームに行き、地図を使って観光名所とオススメのお店をマルさんに教えてもらう。
オススメのお店はメニュー表やチラシがファイリングされていて、手書きでメモも書かれていてわかりやすい。それぞれのお店の店長さんやスタッフさんの顔写真がのっていたり、メモで「この○○さん、めっちゃええ人」とか情報が温かい。
どれもよさげなお店で迷う。寿司屋の一平に惹かれたが、そちらは歩いて25分ほどかかるらしいのでそれは明日にまわし、今日は宿から3分ほどの「喜乃屋」に。満席の可能性があるということで電話しておく。
歩いてすぐの喜乃屋さん。思っていたイメージよりも広かった。
席に座ると同時に「お正月なので」といいつつ、お茶の代わりに日本酒が入ったおちょこが置かれる。せっかく日本海側に来たし、日本酒もいいかなと思うが、最小サイズは当然のことながら一合。自分はお酒があまり強くないが、ここのお店の雰囲気ならやはりビールより日本酒だよなと自分を納得させてオーダー。それと天ぷらと御造りと牛筋の煮込みを注文。
座った席からはテレビが見れる。宿を始めてからテレビを観なくなったが(アンテナが無い)、やっぱりテレビってくだらないなぁと。
しばらく待って料理が来たところ一向に日本酒が来ない。店員に尋ねると「あっ…すいません、すぐお持ちします」と。
1分後、透明な容器に入った一合とお酒がなみなみと注がれたおちょこ。遅くなったのでおちょこの一杯はサービスとのこと…。ちょ…僕はお酒が弱…い…のに…。
料理を平らげた頃でも、まだ1/2合ほどお酒が残ってる。すでにこの時点で酔いはじめている。スマホをみて少し時間を取りつつお酒を飲みほす。
会計を済まし、店長さんが出てきて「今日はどこに泊まってるんですか?」と聞かれ「ポンギーです」というと当然ご存知。「忘れ物ないですか?別に忘れてもまた来てくださいね、はははは」なんて言われつつ、お礼を言って30秒ほどおぼつかない足取りで宿に向かってると「おきゃくさーん」と僕のかばんをもって走ってきた店長さん。やはり忘れ物をしていた、平謝り。宿までの道を心配される。
宿に帰りスタッフのマルさんに居酒屋の感想を伝え、「少し横になったらまた降りてきます」と言い残したままベッドに横になるが…やはり…寝てしまった…。
2:00amころ一度 目が覚める。スタッフさんが照明を消してくれたようだ。歯を磨き再び就寝。
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