2015年5月14日(5日目)今治市→しまなみ海道→広島県尾道市→京都
7:50頃、自然と目が覚める。旅中は、普段セットしているアラームはオフにしているのだが、普段 宿で起きる時間とほぼ同じだ。1年半、研修旅行以外は毎日起きているんだからそりゃそうなるよな。
シャワーを浴びて、PCに写真を入れたりして準備。
1Fに降りると、昨晩と同じ女性スタッフ。小さい宿でオーナーさん自身が受付をしているところは問題ないが、スタッフに任せているホステルだとチェックインの時に会った人と翌朝に会う人が違うことがあるが、同じ人で安心。小規模で少人数で運営しているところはこういうところがイイネ。
レンタサイクルができる場所を教えてもらう。玄関前で写真を撮らせてもらい出発。
ここ今治は、この数年でじわじわと人気が出てきている「しまなみ海道」の「玄関口」兼「ゴール」に位置している。
数年前、尾道からしまなみ海道を走った時(半分の生口島でフェリーで戻った)、瀬戸内海を渡りきるというモチベーションがどうしてもわかなかったことの理由の一つが、ここ今治にゲストハウスが無かったこと。
当時 自分のペースでしまなみ海道をどれくらいの時間で渡れるかいまいち予想できなかったし、疲れて着いた後、今治から道後温泉まで電車で一時間以上かかると思ったときに躊躇した。しかし、この場所にゲストハウスができてそういう心配もないし、スタート地点として選んだなら、しまなみ海道に詳しいスタッフから情報を教えてもらえる。
また、これから走る人、その日に走破した人が同じ日に泊まるわけで、ゲスト同士の情報共有や一体感などが生まれる場ともなりえるわけで、この土地にゲストハウスができたことは、必然ともいえる。
この「今治ゲストハウスシクロの家」、設計がなかなかよく考えられているし、掃除も徹底している(洗面台がピッカピカで感動した)。ウェルカムドリンク、手書きの近隣マップとスタッフの案内、ビールサーバも有ったり、自転車の整備スペースまであり非常に気が利いている。
今治という町の性質上、一泊だけのゲストが多そうだが、日本人にとっても外国人にとっても今治と言ったら「シクロの家」って存在になりそうだ。
8:35 「今治ゲストハウスシクロの家」出発。
3分ほど歩いてレンタサイクル屋さんへ。いかにも地元のおばちゃんという感じのスタッフがいる。
受付表に記入し、お金を払う。20台くらいあったかな?自転車を選ぶわけだが、自分は荷物があるのでカゴ付じゃないとダメ。見るとカゴ付は、ほとんどが普通の町乗りのママチャリ。端っこに唯一ロードバイクがあり、それ一択しかなかった。貸出寮500円+保証金1000円。この保証金は借りた場所に戻ってくれば返してもらえるが自分の場合は尾道まで走り抜けるのでレンタル代としては1,500円。
おばちゃん曰く、ロードバイクは本当は何台かあるのだが帰ってこないとのこと。それが盗まれたという意味なのか、途中の島で回収されて尾道側に行ってしまうのかなど詳細は分からないが、とにかくこの自転車が今日の一日共にする相方となる。
なんかすごい適当なおばちゃんの説明をうけるが、数年前に一度半分まで走ったので勝手はわかっている。
8:53レンタサイクル置き場を出発。
駅前を過ぎたあたりから青い線が始まっている。
このしまなみ海道、愛媛県の今治と広島県の尾道の間、約70kmを結ぶ自転車道。
本気ライダーは約3時間、早い人で4~5時間、体力に自信がある人5~6時間、初心者やゆっくり走って10時間程度必要と言われているようです。
今治から順に大島、伯方島、大三島、生口島、因島、向島の6つの島がありそれぞれ橋で結ばれていて、最後向島と尾道は舟で渡る。
国道に沿って青いラインが引かれておりところどころ「今治まで(尾道まで)○○km」と書かれており、迷うことはない。
楽しみ方は人それぞれで、普通に青いラインに沿って走ったり、ラインからそれて海沿いを走ったり(アップダウンの関係でこちらの方がいい場合がある)、ゆっくり島の名所を観光しながらだったり、途中の島で一泊したり、何名か歩いている人も見かけたので歩いて渡るのもありだ。必ずしも70kmを走破する必要もなく疲れたら、島にあるターミナルへ自転車を返却し、フェリーで渡ってもOKだ(船に自転車を載せて元の場所に戻れば保証金が返ってくる)。
前回、私は尾道で荷物を預け、生口島、因島、向島などにある観光名所などを巡り、生口島でフェリーで尾道まで戻った。晴天で暑かったのと、張り切って観光しまくったので非常に疲れたのを覚えている。しかし、帰ってからその「途中で戻った」ということがずっと心残りで、いつか再チャレンジしたいと思っていた。
16:38に尾道から京都までの高速バスが出ているので、この時間に間に合うように「走破」することを目標に走る。
9:46大島の道の駅着。
駐輪場に自転車を置ける柵(?)があり、そこに立てかけたり、ロックをかけることができる。海産物がならんでいて市場みたいになっている。朝食を食べてないのでここでパックされたホタテとレモンジュース。ホタテはお店の人がレンジで温めてくれた。
10:10道の駅を出発。
しばらくすると小雨が降ってきた…。
この日、5/14の天気予報は晴れ。当初四国の旅を考えたとき、しまなみ海道を走破することがメインの目的だったので、5/11にしまなみ海道を渡り愛媛イン、そして移動して香川アウトという旅の予定だった。しかし天気予報では雨マークがついていたのと、諸々の理由で計画を逆にした。朝の時点でも天気予報は晴れを確認していた。
小雨が本降りとなったので急遽、閉まっているお店の大きなガレージの下で雨宿り。 この10:24の時点で再度天気予報を見ても晴れマーク。但し、「実況」というところで雨の報告が多数。
小雨になったので再スタート。通り雨みたいなものですぐに晴れると思って期待していたが、結局この日の午前中は小雨と曇りの繰り返しだった。天気予報ハズレた…。
11:30大三島イン。
11:40 強めの雨が急に降ってきたので、急きょ目についた民家のガレージに退避させてもらい雨宿り。10分ほど待ったかな。
11:50 大三島の道の駅で休憩。
走っている最中、なんか首の後ろ髪辺りがちょっとジャリっとするなぁ、お尻が冷たいなぁっと思っていたら、ここでようやく気が付いた。ロードバイクで後輪に泥除けが付いてないために泥を跳ねていたんだ。
長袖の白いシャツを脱ぐと背中に黒い点々が無数に…結構お気に入りなのに…しまなみ海道無慈悲。
大福としまなみタルトを購入して食べる。グーグルマップで位置を確認、経過している時間を考えても思ったより距離が伸びていない。雨宿りがタイムロス。ランチをゆっくり食べていると尾道のバスに間に合いそうにない。食堂などでゆっくり食事をせずこのまま行くことにする。そして是非余裕をもって到着して尾道でラーメンを食べるんだと。馬の前につるされた人参のごとく尾道ラーメンを想像しながら走ることになる。
12:18道の駅を出発。
13:10生口島のスーパーでおにぎりと烏龍茶を購入して、栄養補給。ここは前回来た時にも立ち寄ったところだ。
13:46因島イン。晴れ間が見えてきた。
途中100人くらいの中学生の団体や「ママチャリ日本一周中」とボードを付けた男性とすれ違ったり、バックパック背負って歩いている人を追い抜いたり。外国人は3割ほど。
パソコンや一眼レフカメラが入ったカメラが重い。スピードが上がらないのはこのせいかなと思っていた。前を走りどんどん距離を離される人のペダルをこぐピッチが自分より遅いのになんであんなに早いんだよ、やはり高い自転車はそうなのか…?
しかし7割ほどしまなみ海道を進んだこのあたりで、ようやくあることに気が付く。切り替えが右ハンドルの脇についていて6段階(だったかな?)ある、それは坂を上るときや平坦な場所で適宜切り替えていたが、実は左ハンドルの方にもついていた…ベルの下に隠れていて気が付かなかった。これがずっと今まで「軽い設定(ペダルを沢山漕がないといけない設定)」になっていた。アホや…。
平坦な直線道路では段違いの楽さとスピード…今までは何だったんだ…。
14:30 因島の「はっさくや」到着。ここは前回もきたところ。はっさくゼリー、ちょっとむかつく顔が描かれたイラストが目印。はっさく大福とはっさくゼリーを購入して、店のテーブルで食べる。
少し「先」が見えてきた。なんとかバスには間に合いそうだ、問題はラーメンを食べれるかどうかだ。
14:55 「はっさくや」を出発。
15:19に見えた橋がてっきり尾道にわたる最後の橋だと勘違いしていたら、それは(多分)岩子島への橋だった(前回尾道と向島間を船で渡ったことを忘れている)。なにかゴールを先延ばしにされた感。
途中、前を走る外国人二人と日本人一人のチャリダー3人組がいて、その人たちの後ろをピタっとくっついていたら、物凄くペースが上がった。
15:43 船着き場に到着。前の三人組に続き、自転車のまま船に乗り込む。
動き出したころ船代金110円を船上で払う。外国人と少し会話。そういえば「自転車と自分」を撮ってないなと思いお願いして撮ってもらう。数分で尾道側に到着。
ここから青い線がまだ引かれていて少し町中を走り、レンタサイクル置き場へ到着。
出発の時に書いた紙を渡し、少し書類を書いて終了。時計は15:58。約7時間、無事しまなみ海道走破。
歩いて尾道の駅前に行き、バス乗り場を確認。なんとかラーメンを食べる時間はありそうだ。有名店とかを調べたり選んでいる余裕はない。駅のすぐ近くの「さくらや」に入る。食券を買う、味気ない店内。尾道ラーメンを食べる(580円)。
味は普通…。
16:38 京都行きのバスに乗る(尾道→京都 高速バス 4,400円)。
サービスエリアで降りたときに、腿がプルプル 。
21:16 京都 西本願寺前に到着。
バスを待つものもめんどくさいのと、お金の節約で歩いて帰ることにする。
自転車をこいでいた時は何ともなかったが、バスに乗って時間が経ったせいか腿がプルプルして歩き辛い。
ここで友人にLINEで泣き言を送ると…
いいお友達を持ってうれしいです。
なんとか自力で宿に到着。
翌朝、朝一で荷物預けに来るというゲストさんがいる(8:00-11:00に来てねとメール済み)ので、途中で終わらせていた掃除やシーツセッティングをやって、予約処理をして夜中の1:00頃ようやく就寝。
そして翌日、夜行バスで京都インした外国人ゲストさんに朝の7:30に無慈悲なチャイム…。
これで香川・愛媛研修旅行の旅日記は終了です。